当院では、自閉症スペクトラム障害(Autistic Spectrum Disorder:ASD)の患者様を対象に、コミュニケーション能力の向上を目的とした専門プログラムを始めました。このプログラムは昭和大学附属烏山病院で開発されたプログラムで、昭和大学附属烏山病院 よりご指導頂きながら実施しています。
ASDとは、
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社会的コミュニケーションの障害
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限局された興味とこだわり行動
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その他の症状
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協調運動の障害(不器用、歩行や姿勢のぎこちなさ、球技が苦手など)
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実行機能の障害(優先順位がつけられない、複数の情報が同時に理解できないなど)
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感覚過敏(音、光、匂い、味覚、触覚など)
等を特徴とし、結果的に社会や仕事、学校などの場面で大きな支障をきたすものをいいます。ASD自体は生まれ持った障害であり、発達早期から症状は見られますが、大人になって社会と深く関わるようになってから気づかれる場合もあります。
【プログラムの目的】
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自分の苦手なところや得意なところを知る
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いろんな場面でのコミュニケーションの方法を学ぶ
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参加者同士で、お互いの悩みや思いを分かりあう
これらを目的とし、様々なプログラムを行なっています。自分と同じ悩みを持った仲間と出会い、お互いに参考にし合いながら、 最終的には「その人なりの処世術を身につけること」を目標としています。
【プログラムの内容】
全20回のプログラムで構成されており、その内容には、コミュニケーションについて学ぶ(2回目)、会話を続ける方法(5回目)、
上手な頼み方・断り方(11回目)、自分に合ったストレス対処法(15回目)等があります。参加メンバーで話し合ったり、
実際に練習してみたりしながら行なっていきます。
※内容は変更になる可能性があります。
【プログラムの流れ】
プログラムは基本的に以下の流れで行われます。3時間のショートケアプログラム(9:30~12:30)ですが、間で
休憩をとりながら行います。
【対象者】
利用できるのは、当院の外来通院中の方で、かつASDの診断を受けている方を対象にしております。1度の
グループが、7~10名程度のグループになります。
※正式な参加は、テキストを使っての学習が中心になることから、学習意欲や集団療法へ適応的などを考慮し、
専門ショートケア判定会で参加可能と判断された方になります。